終戦記念日 72回目の終戦記念日、こんな話を聞いた。 その日、徴兵され戦地に赴く若者の壮行会が駅ホームで行われた。 見送る人々の中に母親がいた。 母は息子に「生きて帰って来なさい」と叫んだという。 それを聞いた憲兵が「立派に死んでこい、と言うのが当たり前であるのに、生きて帰ってこい、 とは何事か!」と言って母親を殴りつけた。 母親は駅の鉄柱に打ち付けられ、顔面を血だらけにした。 その血だらけの顔で、敬礼をして息子を戦地に送り出した。 それが、息子が見た最後の母の顔であった。 息子は戦地にて戦死したという。 2017.8.15 72回目の終戦記念日 ひさしぶりに虹が 2017年 8月