人生の真ん中に
2006年   2月
指圧師 木 村  浩


武田鉄也さんがラジオでこんな事を語っていました。

 「貧しさに耐えてやっていく職業で生きていく、という人生が実は強くて安定した生

き方なのではないか、」というようなことを言っていました。

同じ芸能界の知り合いの息子さんが、自分は芸能の世界ではなく、安定した大きな会社

で大きな仕事をしたいと言って大手の建築会社に就職したのだが、バブル経済の崩壊と

ともに倒産してしまったとのこと。そんな話はめずらしくない時代になった一方で、

(楽器の)琵琶の製作を職業にしている方がいて、年に一本か二本の注文しかこないと

いう、逆にいえば一年に最低一本は製作の注文がくる、それを人生の真ん中に置いて生

きている人がいる、当然その仕事だけで暮らしているとはいえない、しかしその仕事を

真ん中に据えて生きている、そういったたぐいの人生を送っている人はいくらでもいる

のではないだろうか? そんなことから考えて、前述の「貧しさに耐えてやっていく職

業で生きていく、という人生が、実は強くて安定した生き方なんではないか、」という

ような言葉になったようです。


 そうか僕の指圧を楽しみに、頼りにしてくれている人が確実にいてくれてる、それを

人生の真ん中に置けばいいのだ。


 最近、自分を励ます事ばかり書いてる・・・


                             2006年 2月


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