オンナには、
これまでに自分の人生のことをいろいろとここに書いてきた。二ヶ月に一回くらいの
ペースで書いているが、たまに読んでいる方がいるから恥ずかしい思いがする。
有名人でもなく文才があるわけでもないその他大勢のうちの一人がわざわざ自分のことを
人に晒す必要もないが、自分にとっての効用はアタマの整理になることである。
自分の頭の整理なら日記でもいいかもしれないが、日記ではおそらく整理の仕方が雑にな
る。駄文なりに少しはまとめなくては、という気持ちがあるから整理が日記よりはちゃん
とするように思うのである。
いくら整理をしているといっても、自分の頭で考えていることを書くのだから独りよが
りになっていることは間違いない。まして人に晒そうというのだから、多少なりともカッ
コつけようとする意識は働いている。他人は誤魔化せても、バレバレなのは家族の筈で、
どんなエライ人でも、家族にかかってはひとたまりもない。外ではエラそうにしていても、
ホントの人格は毎日見ている家族が一番よく知っている。
人数分しかないお菓子を全部一人で食べてしまって叱られる、棚の上にあるものを取って
もらってそのままでいて息子に「ありがとうは?」とたしなめられる、くだらない親父ギ
ャグにウンザリされる、よっぱらって説教くさくなる、飯の最中に放屁する・・・・家族
ほど真実を知っている存在はないのである。
ここで書いたものをカミサンはほとんど全部を読んでいる。最も近距離で見ているのだ
から、書かれていることの偽善・ごまかし・建前などは見抜いているにちがいない。見抜
いていてもそれは口にしない女性(ひと)である。
どちらかといえば、知的労働者から、結婚、出産して間もなくダンナの脱サラにつきあい、
経済の不安から子育てしながらクリーニング屋の肉体労働を6年やって、現在は保険会社
のOL(L?)などやっている。
凄いのはクリーニング屋の肉体労働で、夏の外気温35℃の場合であれば、作業場はプラ
ス10℃の45℃。しかも中はアイロンの蒸気が充満しているという過酷さ。昼休みに首
タオルで35℃の炎天下の外に出ては、「外は涼しいねえ」などというような職場!。体
調しだいでは生命の危険をともなう現場で6年間働いた。なんとも凄まじい。いい気にな
って脱サラしたアホ亭主に、そんな具合につきあっていただいた。(すこしばかり感謝の
表明をいているつもり)
夕焼け(カミサン撮影) / 今年の夏(ゴーヤ、緑のカーテン)
児童虐待のニュースでよく思うのだが、虐待の主体は大抵は母親である、それも離婚し
た母親が多い。その母親が鬼畜のように責められる。オトコはどこに行った。孕ませてト
ンズラして知らん顔か。ニュースはそこには一言も触れない。
世の中には人知れず耐えて強く生きているオンナは多い。エラそうにしてはいても、オト
コは母親そしてカミサン、つまりオンナの下にいるのだろう。
多くの男が気がついているように、オンナはタフで、つまり、かなわない
感謝はカネがかからない・・・「少しはカネを・・・」(カミサン談)
2012年 10月
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